「社内ツールを作りたいけど、システム開発は頼めない」という店舗オーナーは多いです。特に小規模な飲食・小売・美容業では、専用システムを導入するほどでもないが、Excelやスプレッドシートでの手作業が増えてきた、という段階がよく起きます。
この記事では、すでに使っているGoogleスプレッドシートやNotionをベースに、AIを組み合わせて「ちょっとした社内ツール」を作る入口を紹介します。本格的なシステム開発は必要ありません。
まず「どの作業に一番時間がかかっているか」を確認する
社内ツールを作る前に、現状の作業でどこに時間がかかっているかを書き出します。よくあるケース:
- 毎日の売上を手動でスプレッドシートに入力して集計している
- 在庫が減ったことに気づかず発注が遅れることがある
- スタッフへの連絡・シフト確認をLINEで個別にやり取りしている
- お客様の来店履歴や購入記録が記録されていない
これらの中から「毎日やっている」かつ「ミスが起きやすい」作業を選ぶと、ツール化のリターンが大きいです。
Googleスプレッドシート × AIで始める
Googleスプレッドシートは多くの店舗でもう使っています。ここにAIを組み合わせる方法です。
売上日報の自動集計
スプレッドシートに売上データを入力している場合、AIに「このスプレッドシートの計算式を作って」と頼めます。
Googleスプレッドシートで売上日報を管理しています。
以下の列があります:
A列:日付
B列:商品名
C列:数量
D列:単価
以下の集計を自動でやる計算式を教えてください:
- 日別の売上合計(E列に表示)
- 週別合計(別シートに自動転記)
- 月間売上が目標値を下回った場合にセルを赤くする条件付き書式
計算式(SUMIFなど)やスクリプトのコードをAIが出してくれます。コピーしてスプレッドシートに貼れば動きます。「スクリプトが怖い」という場合は、「計算式だけで作って」と条件を加えればよいです。
在庫アラートの設定
在庫数量を記録している列があれば、「在庫が○個以下になったらセルの色が変わる」条件付き書式をAIに作らせることができます。これだけでも「気づかず品切れ」を減らせます。
Notionで情報を整理する
Notionは「データベース + メモ + タスク管理」を一か所でできるツールです。スタッフが増えてきた段階で特に役立ちます。
活用例:
- スタッフごとのシフト管理(データベース化)
- マニュアル・FAQ・ナレッジの一元管理
- お客様情報の記録(簡易CRM)
NotionにAIを組み合わせる場合、「Notion AIの機能」を使う方法と、「Notionの情報をAIへのインプットとして使う」方法があります。後者の方が応用が広く、たとえば「このNotionに記録したお客様情報をもとに、フォローアップLINEの下書きを作って」という使い方ができます。
スタッフ連絡ボットへの入口
LINEビジネスアカウントとGoogle Apps Scriptを組み合わせると、「毎朝のシフト確認メッセージを自動送信する」ような仕組みが作れます。これはある程度の設定が必要ですが、テンプレートが公開されているものも多く、1〜2時間で動かせることがあります。
ただし、これはスプレッドシートと連動する必要があるため、まず「スプレッドシートでのデータ管理を整える」のが先決です。
うまくいかなかった点・気づき
「使い始めてみたけど続かなかった」ケースで多いのは、「最初に複雑なものを作ろうとした」パターンです。スプレッドシートでの在庫管理とNotionでのお客様管理とLINE連絡ボットを同時に始めようとして、どれも中途半端になった事例を見てきました。
最初は「一つの作業を楽にする」だけを目標にした方が完成します。スプレッドシートの計算式1本から始めて、それが定着したら次を考える順番で十分です。
まとめ・次のステップ
ノーコードとAIの組み合わせは、「今使っているツールに少し機能を足す」発想で始めるのが現実的です。
- GoogleスプレッドシートをすでにAIで強化できます
- Notionは情報整理とマニュアル管理の入口になります
- スタッフ連絡の自動化は「データ管理の整備」が先
まず「毎日手作業でやっている集計」を一つ選んで、AIに計算式を作ってもらうところから試してみてください。具体的な設定方法を一緒に確認したい場合はご相談ください。